室礼講座 -重陽編-

hishoclub

2009年09月09日 23:18

先週末、秘書クラブメンバー数名で、室礼講座に行ってまいりました

講師は、わたくしどものブログにも遊びにいらしてくださる、室礼三千専任講師の宮田由美子先生です



過去の室礼講座 ⇒お正月編 ⇒雛祭り編 ⇒端午編 ⇒七夕編

九月九日は、五節句の一つ『重陽』の節句です

陰陽思想で最高の陽数である九が重なる九月九日は、最大級の陽が重なる『重陽』と呼ばれ、大変めでたい日として祝われるようになったそうです。

わたくしには馴染みのない節句ですが、菊の節句とも呼ばれ、中国由来の行事として、のちに日本に伝わったのだそうです。他の節句と比べると庶民に浸透していないことも含め、一番みやびで、格調高い節句とも言われています

重陽の節句につきものである菊は、長寿をあらわす、おめでたい花。
中国の故事には、菊を体内にいれることで、不老長寿を得た者の伝説がいくつも紹介されているそうです。
また、一茎一花の菊は、人間の一生に例えられ、誉れ高き花とも言われているそうです
わたくしお恥ずかしいことに、菊=仏の花と思っておりましたので、菊に対してあまり良いイメージを持っておりませんでした
お葬式に菊の花を献上するのは、生き切ったことへの誉れやお祝いを菊の花で表しているからなのだそうです。

今回は、菊花を使った室礼を教えていただきました


わたくしの作品です。
オアシスを使って菊玉(玉は、和合を意味するのだそうです)をつくったのですが、このように愛らしく仕上がり、思わず「可愛い」と独り言を


shokoさんの作品。
被綿・・・平安時代、宮中の女性は、菊に綿をかぶせ、夜露と菊の花の香りのしみ込んだ綿で身体を清め、若さと美しさを手に入れていたそうです。「今でいう、アンチエイジングです」という先生の説明を、皆さん真剣に聞いていらっしゃいました


Rさんの作品。
菊酒・・・菊の花びらを浮かべた菊酒は、不老長寿をもたらすと言い伝えられているそうです。


yamaseさんの作品。
菊尽くし・・・菊に関するものばかりを集め、しつらえること。同じものを重ねてしつらえることはあまり好まれませんが、菊と梅の場合のみ、「尽くし」の室礼はめでたさが増し、喜ばしいこととされているそうです。


Mさんの作品。
菊柄の和紙菊型の和菓子を、一緒にしつらえました。

以下は、先生のしつらえです


左写真・右・・・菊座瓜。日本かぼちゃで、輪切りにすると、まるで菊の花のようで、このように言われているそうです。
左写真・中央・・・祭器に菊をのせ、高さで奉ります(自分たちの気持ちをたてまつる)。
左写真・左・・・菊酒。昔は、重陽の節句に高い山に登って、山に生えている菊の花びらをお酒に浮かべて飲み、厄払いをしたそうです(登高)。




しつらいの基本は、「掃除しつらうために、綺麗なまっさらな状態にするのでという先生の言葉が、とても印象に残っています。

今回で1クールを終えたのですが、まだまだ学ぶことが多い室礼講座。
次回も引き続き、参加しようと計画中です

YURI


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