スポンサーサイト

上記の広告は2週間以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書くことで広告が消せます。  

Posted by スポンサー広告 at

2009年03月02日

室礼講座のご報告 ~ひな祭り編~

週末、松風園にて開催された室礼講座についてご報告いたしますface01

今回はひな祭り編ですface02

わたくしにとりまして、前回(お正月の室礼はこちら⇒)に続き2回目の参加となりましたicon97

講師は、室礼三千専任講師の宮田由美子先生icon48

室礼(しつらい)とは、もともと目的や行事に合わせて道具等をしつらえ、室内を装飾したことが始まりとされています。
現在は単なる装飾にとどまらず、季節や人生の節目に、感謝や祈願など心を添えてしつらえることで、お客様や先祖をもてなすという意味を含んでいます。

ひな祭りの節句は、上巳の節句「上旬(はじめ)の巳の日」とも言われ、日本の文化や習慣の多くは、中国の影響を大きく受けているそうです。

この上巳の節句も、中国と日本の文化が習合したもので、川辺で新芽を踏み、エネルギーを身体に取り入れ不浄を祓(はら)うという中国古来の「踏青(とうせい)」と、身体を浄めるために神に仕える者にお祓い(おはらい)をしてもらうという日本古来の「祓え(はらえ)」の信仰が一緒になったと言われています。

雛人形の本来の姿は「流し雛」icon97

身代わりの人形(ひとがた)のことを形代(かたしろ)と呼び、それに身体の穢れ(けがれ)を移し、海や川に流し、祓い去る「流し雛」がひな祭りの原型です。
そもそも形代は木や草、紙で作られたものだったそうですが、やがて白い布で作られたぬいぐるみがお守りとして枕元などに置かれるようになり、次第に美しい衣装が着せられて、手の込んだ雛人形と変化していったそうです。
雛壇に鎮座する雛人形が一般に広まったのは、江戸時代中ごろと伝えられています。

今回は上巳の節句の室礼として、流し雛を作成いたしましたface01

こちらはわたくしの作品ですicon50

「踏青」にちなんで青色の和紙を用いております。また紙=神とされ、尊いものとされています。
日本文化は稲作文化と結びつきが強く、それを象徴する米(雛あられや煎り米)や貝で川の流れを表します。
形代は、窓側や玄関側に頭が向くよう、川の流れに沿って置きます。

こちらはTさんの作品ですicon50


こちらはAさんの作品ですicon50

早速ご自宅の玄関にしつえたのだそうですicon97

以下は、先生がしつらえた作品ですicon50

雛祭りの室礼には桃の花同様、菜の花も不可欠なもの。
菜の花は早世した子に手向ける花、また菜種油が取れることから故人に供えるお灯明という意味がこめられています。


右端には、蛤にちりめんの端切れを被せたものが飾ってあります。
ふたつに分けた蛤の殻は、決して片割れの殻以外とはあわないことや汚れた水を嫌うことから、女性の純潔を表し、ひな祭りには欠かせないものだそうです。


菱餅の3色は、ピンク色は桃の花をあらわし、白色は水、緑色は春先に芽吹く若草を意味します。


講座の最後には、お抹茶をいただきましたicon58
教材で使用したあられもいただきました(笑)

お干菓子も、ひな祭りにちなんだものでしたよface01

限られた時間ですが、日本の歴史や文化についても学ぶことができ、毎回新しい発見や驚きがあります。
とても奥深く、次回も是非受講したいと思える内容でしたicon112
歴史や意味を理解できると、心をこめてしつらえることができそうですicon100

YURIicon58  


Posted by hishoclub at 23:50Comments(4)外部セミナー・勉強会